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「ピティナ・夏休み ピアノトークコンサート祭り」
2015年7月22日(水)公演
〜ピアノを中心とした12人のアーティストのトークと音楽による祭典!
音楽をテーマとした「自由研究」に活用できるイベント〜
音楽をテーマとした「自由研究」に活用できるイベント〜
●「ピティナ・ピアノステップ」から生まれた特別企画
7月22日(水)、北とぴあ・つつじホールにて、「夏休みピアノトークコンサート祭り」が開催されました。この催しは、 主催のピティナ(一般社団法人全日本ピアノ指導者協会)が全国展開している「ピティナ・ピアノステップ」と深い関連をもっています。「ピアノステップ」とは、参加者がステージ上で演奏し、派遣されたピティナ会員がアドバイザーとして演奏指導をする催しです。その中で、アドバイザー自身が演奏を披露する15分の「トークコンサート」が行われることがあります。今回取材した「夏休みトークコンサート祭り」は、ステップ内の「トークコンサート」を1日に集めて凝縮した特別企画です。第4弾となる今回は、「ショパン」「ピアノで世界旅行」「いろいろな楽器の魅力」の3部構成、12組 のアーティストが出演する豪華な内容となりました。
訪れた親子には14ページからなるプログラム冊子が手渡されます。この冊子には、出演者や曲目の情報のほか、テーマにまつわる豆知識や書き込み式のページなどが掲載され、この一冊で夏休みの自由研究として使えるものとなっています。
11時から開演の第1部はショパンがテーマ。宮谷理香さんは 「ショパンの音物語 」と題してお話されました。「ショパンはピアノで感情表現するのが得意でした」と、子犬のワルツ、ノクターン、黒鍵のエチュード、革命のエチュードの一部を実演し、ショパンが“ピアノの詩人”と呼ばれる所以をお話してくださいました。「少し長い曲だけど、みなさんならきっと、ショパンのいろいろな思いを感じ取ることができると思います」と語り、ショパンの代表作、《バラード 第1番》を披露しました。
●ピアノで世界旅行(第2部)
13時30分からの第2部はスペイン、ドイツ、フランス、ハンガリーのピアノ曲が紹介されました。「ドイツの音楽」を担当されたのは有吉亮治さん。《子供の情景》より〈見知らぬ国〉の演奏からスタート。「ドイツ音楽というと真面目で難しい印象がありますが、シューマンの音楽は特に素直なものが多いです。」そうおっしゃると、《幻想小曲集》Op.12より〈なぜに〉〈気まぐれ〉〈飛翔〉を披露してくださいました。
先生曰く、この3曲は「シューマンらしさが溢れている」とのこと。
●いろいろな楽器の魅力(第3部)
16時からの1時間は、「いろいろな楽器の魅力」というテーマで、声楽、鍵盤ハーモニカ、チェロの音楽が登場。バリトン歌手の新見準平さんは「私の体が楽器!〜歌の魅力」と題し、まず《オ・ソーレ・ミーオ》を披露。オペラ歌手のマイクを使わぬ声量に、子どもたちは圧倒されているようでした。
ソプラノ、アルト、テノール、バスといった声楽のパートの紹介コーナーでは、CDを使いながら「バリトンは悪役」「バスは王様役」というように、声によってだいたいの配役が決まっていることが説明されました。「実際に発声練習をしてみましょう。みなさん、立ち上がって僕に続いてください」新見先生が呼びかけに応え、会場にいる全員で発声レッスンが始まりました。「アー!」大人も子供も元気良く声を出していました。
●出演者たちが寄せた「子ども向け」への想い
佐野隆哉先生
「子どもが対象ということで、簡潔に分かりやすい言葉で説明することを心がけました。フランス音楽の繊細さや音色の違いを感じてもらえればと思い、選曲しました」
新見準平先生
「みなさんに声を出して実践してもらうことで分かりやすくなればと思いました」
菅谷詩織先生
「鍵盤ハーモニカやリコーダーといった身近な楽器が持つ可能性を伝えようと臨みました」
仲田みずほ先生
●学校でもらったチラシがきっかけに
今回が初めてこのコンサートを知った親子から、ピティナが主催するコンサートの常連という親子まで様々。「学校で配布されたパンフレットで知った」方が多いようでした。中には子どもにせがまれて来ることを決めたという親御さんもいました。「あっという間だった」「先生のお話が大変分かりやすかった」という声が多く聞かれました。
主催:一般社団法人 全日本ピアノ指導者協会