宝くじドリーム館(大阪)トワイライト・コンサート vol.7

2015年11月19日(木)16時より、宝くじドリーム館(大阪)にて、トワイライトコンサート(プレミアムクラシック)vol.7が行われました。(本会企画制作事業)

タイトル「1 回聴いたら止(や)められん、金管アンサンブルのテーマパーク」
出演:Buzz Five(金管五重奏団)

写真左から:加藤直明さん(トロンボーン)、上田じんさん(トランペット)、石丸薫恵さん(テューバ)、友田雅美さん(ホルン)、小川聡さん(トランペット)

宝くじドリーム館(東京)ランチタイム・コンサート vol.7

2015年11月18日(水)12時より、宝くじドリーム館(東京)にて、ランチタイムコンサート(プレミアムクラシック)vol.7が行われました。(本会企画制作事業)

タイトル「お昼休みに、希愛センセとちょいとヨーロッパへ?!」
 出演:奈良 希愛(ピアノ)

奈良 希愛さん(ピアノ)

2015年10月のご報告

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◆ 10月の活動報告 *抜粋
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10/1(木) 平成27年度第2回定例理事会
     終了後、理事各位による理事懇談会も開催されました。
10/2(金) 芸団協シンポジウム「アニメーターや実演家の育ち方」 (出席:丹羽理事・事務局長)
10/7(水) 広報紙編集ミーティング(出席:徳永専務理事、丹羽理事・事務局長)
10/13(火)-18(日) [協会受託事業]公共ホール音楽活性化アウトリーチフォーラム事業 岐阜セッション 下呂市公演
10/20(火) 公共ホール音楽活性化事業アウトリーチカフェ
     (出席:丹羽理事・事務局長、公共ホール音楽活性化事業参画アーティスト各位)
10/21(水) [協会受託事業]宝くじドリーム館(東京)ランチタイムコンサート
     出演:大森 潤子/ヴァイオリン(ミリオンコンサート協会所属)、
        白石 光隆/ピアノ(プロ アルテ ムジケ所属)
10/22(木) [協会受託事業]宝くじドリーム館(大阪)ランチタイムコンサート
     出演:大熊 理津子/マリンバ(プレルーディオ所属)、他
10/27(火)-11/1(日) [協会受託事業]公共ホール音楽活性化アウトリーチフォーラム事業 岐阜セッション 飛騨市公演
     
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◆ 11月の予定 *抜粋
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11/3(火)-8(日) [協会受託事業]公共ホール音楽活性化アウトリーチフォーラム事業 岐阜セッション 東白川村公演
11/5(木) 劇場・ホール2016年問題記者会見(主催:芸団協 他)
11/10(火) 第2回経営懇談会
11/12(木) 文化芸術推進フォーラムシンポジウム「文化省創設への道筋」
11/13(金) Y-Classic第2回委員会
11/13(金) 「クラシック・コンサート制作 基礎講座」開催に向けた調査研究委員会
11/17(火)-22(日) [協会受託事業]公共ホール音楽活性化アウトリーチフォーラム事業 岐阜セッション 美濃加茂市公演
11/18(水) [協会受託事業]宝くじドリーム館(東京)ランチタイムコンサート
11/19(木) [協会受託事業]宝くじドリーム館(大阪)トワイライトコンサート
11/24(火) 三役会
11/24(火)-28(土) [協会受託事業]公共ホール音楽活性化アウトリーチフォーラム事業 岐阜セッション 関市公演

Y-Classic こども青少年クラシック音楽普及プロジェクト:公演レポート《子どもを連れてクラシック「音楽と絵本」コンサート》


ト ッ プ公 演 一 覧過 去 公 演公演レポ−ト

 公演レポート◉                                 
トリトン・アーツ・ネットワーク
子どもを連れてクラシック
『音楽と絵本』コンサート
2015年9月26日(土)

絵本と室内楽との組み合わせで
親子の心をつかむ子育て支援の音楽会〜 
                                          
  シリーズから人気コンサートの再演を
 認定NPO法人トリトン・アーツ・ネットワーク主催の「子どもを連れてクラシック 『音楽と絵本』コンサート」は、第一生命ホールのステージ上の大型スクリーンに絵本が映し出され、朗読に合わせて生演奏がつけられるという大迫力のコンサートです。これは毎年3月に行われている「子育て支援コンサート」の一部を再演したものです。3月の公演では、前半に子どもたちがスタジオで楽器を間近に聴く体験をし、それと同時に親御さんだけがゆっくり楽しむ大人のためのコンサートが開かれます。後半は親子が揃って音楽と絵本のコンサートを楽しむという流れ。今回9月に取材した「『音楽と絵本』コンサート」は、3月公演の後半部分を再演したものです。2009年に制作された『くものすおやぶんとりものちょう』が、6年ぶりに披露されました。

  楽器の音を楽しむ 
 92614時から行われた「『音楽と絵本』コンサート」は2部構成になっており、第1部は弦楽四重奏クァルテット・エクセルシオとオーボエの古部賢一さん、ピアノの小坂圭太さんによるクラシック音楽のステージ。第2部が目玉である絵本に生演奏をつけたステージです。
 第1部は「色々な楽器の音色を聴いてみよう」をテーマに進められていきます。客席、舞台袖から演奏者が弾きながら登場。子どもたちはきょろきょろとしながら奏者を目で追っていました。ステージ上に奏者が揃うと、弦楽器の大きさの違いや音色の違いを子どもたちに問いかけながら丁寧に紹介されました。楽器の名前を答えたり、音の高低を答えたりと元気に参加する子どもたちの姿が見られました。
 © 大窪道治
 楽器ごとの違いを学んだあとは、弦楽四重奏で「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の鑑賞です。続いてオーボエの楽器紹介に移ります。古部さんが実演を交えながら吹き方を説明し、オーボエソロの曲の演奏へ。繊細な音に会場全体が静まり、子どもたちも耳を澄まして演奏に集中しているようでした。そこへ弦楽器が加わったオーボエ四重奏で、音の広がりを感じさせていました。
 続いてピアノの楽器紹介を行い、ソロ曲の後に弦楽器が加わったピアノ五重奏曲をもう1曲。このように、楽器紹介、ソロ演奏、ソロと弦楽四重奏での合奏という流れで、第1部のテーマ「色々な楽器の音色を聴いてみよう」が活かされていました。楽器構成によって音に変化を与えることで子どもたちは飽きることなく耳を傾けていたようです。
© 大窪道治

  絵本を生演奏にのせて
 20分の休憩を挟み、第2部はコンサートの目玉である「音楽と絵本」のステージです。休憩時間にステージには大きなスクリーンが設置され、会場のわくわく感が高まりました。今回取り上げられた絵本は「くものすおやぶんとりものちょう」(秋山あゆ子著、福音館書店)。大きなスクリーンに映し出される絵と飯原道代さんの朗読により、会場は一気にお話しの世界へと引き込まれていきます。絵本の場面に合わせて有名曲が演奏されていきます。演奏が入る場所も曲もお話しにぴったり合っており、絵本のもつ面白さを高め、客席全体が一体となってハラハラドキドキしながら楽しんでいる様子。中でも、絵本のページの中から隠れている登場人物を探すシーンでは気持ちを煽るような音楽演奏も相まって「いた!」、「あそこ!」と子どもたちも指さしをしながら真剣になって探していました。
© 大窪道治
© 大窪道治
 
■子どもの楽しみ方、大人の楽しみ方
 コンサートは全体で1時間半。約45分間の第1部に対し、第2部は約25分間。絵本の選定から曲の選定まで主催者と演奏者が一丸となって行っているという力の入った第2部は、終演後にインタビューした子どもたちの間で「絵本の探す(ページに隠れた登場人物を探し出す)ところが面白かった」、「楽しかった」と大人気でした。会場の雰囲気に合わせて盛り上がりみせる生演奏があることで、子どもたちをしっかりお話しの世界に連れていくことができたのでしょう。
 また、ピアノを習っているという小学2年生の男の子は「ピアノ、早く弾いていてすごかった!」と第1部の魅力も自分の経験とつなげて感じているようでした。そして、「1部が良かったですね。クラシック音楽を聴く機会がなかなかないので」とお話ししてくれたお父様や、「子どもがいるとなかなかコンサートには行けないので、演奏を楽しめて子どもは絵本を楽しめて…」とお話ししてくれたお母様がいるように、子どもはもちろん、保護者の方、大人も楽しめる構成になっていました。





協賛:第一生命保険株式会社
後援:中央区・中央区教育委員会
協力:株式会社 福音館書店
文化庁 平成27年度「劇場・音楽堂等活性化事業」



Y-Classic こども青少年クラシック音楽普及プロジェクト:主催者インタビュー《子どもを連れてクラシック「音楽と絵本」コンサート》


ト ッ プ公 演 一 覧過 去 公 演公演レポ−ト

 ◉主催者インタビュー                              
  トリトン・アーツ・ネットワーク
「子どもを連れてクラシック
          『音楽と絵本』コンサート」
2015年9月26日(土)公演
お話いただいた方:トリトン・アーツ・ネットワーク 田中玲子様  高田美弥子様
                                                                              インタビュー日:2015年10月8日(木)
——今回取材させていただいた「子どもを連れてクラシック『音楽と絵本』コンサート」について、企画から当日までの流れを教えていただけますか。
トリトン・アーツ・ネットワークでは、毎年3月に「子育て支援コンサート(旧育児支援コンサート)」を行っています。このコンサートは、第1部では親子が別々に音楽を楽しむ企画になっています。子どもは4つの「音楽スタジオ」に分かれて楽器を間近に体験します。その間、親御さんは、ホールでコンサートをゆっくり楽しみます。子育て中には音楽をゆっくり楽しむ時間がなかなか取れない親御さんが多いので、大変喜ばれています。
第2部では、親子が一緒になって、「音楽と絵本」のコンサートを楽しみます。絵を巨大スクリーンに映し、物語に沿って音楽が演奏されるという公演です。ご出演くださる演奏家さんと絵本選びや選曲など、毎回1から一緒に考えていきます。出演者の方々とは、何度も打ち合わせを重ねます。1つの公演の準備に、おおよそ、1年半はかかるでしょうか。予算面で限りはありますが、演奏家の創意工夫や熱意のおかげで、いつも予想もしなかったような素晴らしい公演が出来上がります。それを1度きりで終わらすのはもったいないという思いがあって、今回は2009年に制作された「くものすおやぶんとりものちょう」を再演したのです。



——3月の「子育て支援コンサート」は大規模のようですね。多くの人員が必要だと思うのですが、当日のスタッフはどのように確保されているのでしょうか。
「音楽スタジオ」では4歳から6歳のお子さんをお預かりしますので、様々なことに配慮が必要な企画です。小さな子どもにとっては親と離れてお友達もいないところで音楽を体験するのは、勇気のいることだと思います。最初は泣いちゃったりしますよね。ですから、保育園に入ったばかりのお子さんでも集団生活に少し慣れた頃の年度末3月に開催しています。スタッフは各スタジオに10人以上必要です。トリトン・アーツ・ネットワークでは、「サポーター」と呼ぶボランティアスタッフを毎年募集しています。お子さんの手が離れた方や、時間に少し余裕のあるお仕事をリタイアされた方々が多いですね。第一生命ホールの周辺地域の方がほとんどですが、県外からお越し下さっている方もいます。この公演は、彼らの多くが関心をもって下さり、その協力があって実現している公演です。また、第一生命の社員さんも、当日はボランティアとして参加下さいます。



——多くのスタッフの指揮をとるのも工夫が必要ですね。
サポーターさんの中には、第1回の「育児支援コンサート」から続けてくださっている方もいて、彼らは当日の動きや情報の伝達といった必要なことを分かって下さっています。毎年、反省点や改善点を振り返りますから、経験も積み重なっていきます。頼れるベテランさんを筆頭にみなさんがまとまってくださるので、私たちも信頼を寄せています。



——トリトン・アーツ・ネットワークでは、3歳以下のお子さんを対象とした「ロビーでよちよちコンサート」も企画されていますね。こちらには、また違った工夫があるのではないでしょうか。
乳幼児から入場可能としている公演でも、実際に赤ちゃんが泣いてしまうと、親御さんは他のお客さんを気遣って会場から出られることが多いです。また、せっかく楽しむために来たはずなのに、他のお子さんと自分のお子さんのお行儀を比べてしまい、申し訳がなさそうに会場を後にする親御さんもいらっしゃいます。トリトン・アーツ・ネットワークでは、お客様にそんな思いをさせたくないという思いから、年齢によってコンサートを分けることにしました。「ロビーでよちよちコンサート」は3歳以下のお子さんにのびのびと安全に楽しんでもらえる企画です。



——お客様からの反響、例えばアンケートの回答結果はどのように反映されているのでしょうか。
インターネットを通したチケットの購入記録から、お客様の地域や性別、年代などの割合をみます。コンサートのプログラムに挟むアンケートでは、コンサート内容に関するお客様の生の声を寄せていただいています。例えば、「子育て支援コンサート」は、先ほど申しましたように、第1部で親子が別々に音楽体験をすることが特徴です。けれども、もしかすると、子どもを平日保育園や幼稚園に預けている親御さんが増えた昨今では、わざわざ子どもと離ればなれにしないで、ずっと一緒に演奏を聴くような企画の方が喜ばれるのではないかという迷いも私たちの間に生じていました。ところがアンケート回答によると、子どもには「音楽スタジオ」で特別な体験をさせたいし、別々に聴く体験があるからこそ、子どもと一緒に聴く時間もより満たされた気持ちで楽しめる、というような回答をいただいて、やはりよかったのだと自信を与えていただきました。お客様のご要望も、どんどん企画の内容に反映させていこうという思いでやっています。



——こうした子ども向けコンサートの宣伝については、どのようになさっているのでしょうか。
第一生命ホールがある地域近郊には、新聞折り込みのチラシを入れていますし、また、中央区立の全小学校と江東区豊洲の小学校、近隣の幼稚園でもチラシを配っています。小学校ではアウトリーチ活動を行っていますので、その体験とチラシを通して親御さんが公演を知る、という流れが多いようです。



——こうしたコンサートに出演した演奏家の方たちの意識も変わってきそうですね。
初めて子ども向けのコンサートに携わられたという演奏家の方が、企画の考案を含めてとても楽しんで下さったり、また、他の子ども向けコンサートにも足を運んで勉強してくださったりと、本当に、どんどん熱意が膨らんで、伝播していくようです。お客様と、演奏家との相互作用、相乗作用が公演を通して起こっていると感じます。




——企画が長く続く秘訣は、過去の成功の形を守ることだけでなく、毎回手間を惜しまずに、丁寧にお客様の気持ちに寄り添ったコンサートを作っておられるところにありそうですね。本日は貴重なお話をありがとうございました。