「クラシック音楽公演運営推進協議会」を設立


プレスリリース
関 係 各 位
2020年5月20日

「クラシック音楽公演運営推進協議会」を設立

 2020年2月26日政府のイベント中止延期要請を受けてから間もなく三ヶ月が経過しようとしています。この間、全国のコンサートホールや劇場から「クラシック音楽」は消えてしまいました。このような未曾有の事態のなかで、多くの実演家や音楽家、楽団、劇場、事業者は収入の道を断たれ苦境に陥っています。

 しかし嘆いてばかりもいられません。5月14日緊急事態宣言が全国39県で解除され、これに先立つ5月4日には政府の専門家会議の提言により、感染予防と経済活動の両立に向けて、業界団体が主体となって感染防止ガイドラインを設定して実践していくよう求められました。これを受け5月14日には、全国の劇場・音楽堂の再開に向けたガイドラインが全国公立文化施設協会により公表されました。

 この流れを受け、同日、我々はクラシック音楽公演を運営する関係者・団体による「クラシック音楽公演運営推進協議会」を設立致しました。この協議会では、クラシック公演に特化した公演の再開に向けたガイドラインとロードマップを策定し、クラシック音楽公演を開催する関係者に普及していくことを目的とする他、ライブ配信の活用策や、新たなるコンサートスタイルの在り方についても協議して参ります。

 イベントの中止延期要請ではコンサートは「不要不急」のものとされました。もちろん感染症の脅威から我々の命・財産を守る事は他の何ものにも変えられるものではありません。しかし、文化、芸術、音楽は常に人々の心に寄り添い、時には勇気を与え、時には悲しさを分かち合い、生きていく活力を与えてくれるものと私たちは信じています。

 この事態を糧としてクラシック音楽界も新たなる活路を見出し成長しなければなりません。その一方で、同じ空間、同じ時間を共有し、演奏を通じて実演家と聴衆が心通わせるコンサートスタイルばかりは変わるものではありません。それは五感全体で受け止めた音が、感動として生涯消えない刻印を心に残すからです。

 クラシック音楽の普遍性を信じ、公演会場でお客様をお迎えできる日を目指して、関係者の力を結集して社会通念に沿った公演再開の環境醸成に全力で取り組みます。

【参加団体】
一般社団法人日本クラシック音楽事業協会(加盟団体93団体)、公益社団法人日本オーケストラ連盟(加盟団体37団体)、公益社団法人日本演奏連盟(全国の音楽実演家等3,155人加盟) 他 
全国のクラシック音楽公演を開催する公共・民間ホール

【今後の取り組み】
  • 公演実施に向けた再開へのロードマップの策定 
無観客公演、小規模公演、中規模の室内楽、大規模の管弦楽、オペラ公演等の再開に向けたロードマップを策定します。
  • 感染防止対策ガイドライン〈公演実施の際のお客様対応〉の策定 
劇場・音楽堂ガイドライン等を参考に、お客様の感染防止策の具体策を検討し策定します。
  • 感染防止対策ガイドライン〈公演実施の際の出演者スタッフ対応〉の策定 
器楽と声楽、ソロやデュオ、アンサンブル、オーケストラ、オペラ等のジャンル毎に異なる舞台上の出演者の感染防止策と、スタッフの感染防止策について海外の事例等も参考に検討して策定します。
  • 再開に向け感染防止対策を検証する為のモデルコンサートの実施
  • ライブ配信のさらなる活用策の研究
  • 次代のクラシックコンサートの在り方の模索

 
【お問い合わせ】クラシック音楽公演運営推進協議会
(一般社団法人日本クラシック音楽事業協会内)
〒141-0022 東京都品川区東五反田5-24-9-5F 
TEL:03-5488-6777  FAX:03-5488-6779  info@classic.or.jp


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