Y-Classic こども青少年クラシック音楽普及プロジェクト:公演レポート《日本フィルハーモニー交響楽団夏休みコンサート》


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 公演レポート◉                                 
日本フィルハーモニー交響楽団夏休みコンサート
2015718日(土)〜82日(日)公演

〜40年以上の歴史ある子ども向けコンサート、 
 今年も関東圏で17公演開催〜 
                                          
 718日から82日にかけて、日本フィルハーモニー交響楽団による子ども向けの「夏休みコンサート」が開催されました。首都圏で12日間、17公演が行われ、連日家族連れで賑わいました。期間の前半と後半では指揮者が交代し、726日までは園田隆一郎さん、728日以降は三ツ橋敬子さんが指揮台に上がりました。今回クラシック音楽事業協会では、731日に相模女子大学グリーンホールで行われた公演を取材しました。この日のチケットは完売で、開場前から多くの親子がホールの前に集まり、コンサートに対する期待が伝わってきました。


開演前から溢れる期待感
 開演時間は14時でしたが、お客さんへの歓迎の気持ちを込めて、開演前の1315分からロビーにて楽員による「ウェルカムコンサート」が行われました。J.S.バッハ作曲《2つのヴァイオリンのための協奏曲》より第2楽章と、サンサーンス作曲《動物の謝肉祭》より「白鳥」が楽員によるトークを交えて演奏され、子供たちは間近で聴くチェロやヴァイオリンの音色に耳を傾けました。


いよいよ本番

 「夏休みコンサート」は3部構成で行われ、第1部のオーケストラ曲の演奏の後、15分の休憩が入り、第2部ではバレエ、第3部では子どもに人気のある歌が演奏されました(第2部と第3部の間は休憩なし)。オーケストラのチューニングが終わり、指揮者の三ツ橋さんが入場すると、子どもたちの多くは女性の指揮者を見るのが初めてだったからでしょうか、目を輝かせてその様子を見つめていました。

【第1部】
 第1部のプログラムはベートーヴェン作曲の交響曲第5番「運命」、ブラームス作曲の《ハンガリー舞曲》第5番、ビゼー作曲の《カルメン》より「闘牛士の行進」、ホルスト作曲の組曲《惑星》より「ジュピター」。どの曲も“これぞオーケストラ”という名曲ばかりで、子どもたちは食い入るように聴き入っていました。
 曲間には司会の江原陽子さんが曲やオーケストラに関するわかりやすい解説がありました。2曲目のブラームス《ハンガリー舞曲》第5番では、指揮者の役割についての説明がありました。曲の冒頭を、1回目は通常のテンポで、2回目はテンポや音量に変化をつけて演奏し、身体と指揮棒の動きでオーケストラに音楽を伝える指揮者の役割が、わかりやすく解説されました。
ホルストの「ジュピター」に入る前には、この曲ではティンパニが2組使用され奏者も2人いること、またティンパニが打楽器としてリズムを刻むためだけではなく、旋律主題を演奏するためにも用いられていることが実演を交えて説明されました。2人のティンパニ奏者が旋律主題を手を交差させて演奏する様子に歓声をあげる子どもも見られました。

【休憩】
 第1部が終了し、15分間の休憩に入ると、プログラムに書かれた楽曲解説を熱心に眺める子どももいて、オーケストラへの関心が高まっていることが窺えました。解説にはすべてふりがながふってあり、子どもでも読みやすいように工夫されていました。ロビーでは日本フィルオリジナルのTシャツと公演の曲目を収録したCDが販売され、多くの方が記念に購入されていました。

【第2部】
 第2部では、スターダンサーズ・バレエ団の鈴木稔さんが“子どもにも大人にもわかりやすく”演出・振付した「日本フィル夏休みコンサート2015版」の《くるみわり人形》が上演されました。ステージの前方を使ってダンサーが本格的なバレエを披露し、キラキラしたかわいらしい衣装や優雅な踊りに引き付けられた子どもも多かったようでした。



【第3部】
 続く第3部は、子どもたちが大好きな曲を歌う会場参加型。第2部まで司会として登場していた江原陽子さんが歌を歌い、会場をリードしました。江原さんは東京芸術大学の声楽科に在学中からNHKの教育番組でも活躍されていた方で、子どもの心を掴んで離さない演出に会場全体が夢中になっていきました。1曲目はトトロの「さんぽ」を元気に歌い、次は「ようかい体操第一」。指揮台の上でジバニャンの被り物をかぶった三ツ橋さんが「ようかい体操」を踊ると、大人からも子供からも歓声が上がりました。その後は「アナと雪の女王」より「Let It Go~ありのままで~」、「勇気100%」と続き、楽しい演出に大興奮のまま本編が終了しました。アンコールでは、三ツ橋さんが「アナと雪の女王」の「オラフ」の被り物をかぶって《ラデッキー行進曲》を演奏し、子どもたちもリズムに合わせて一生懸命手拍子していました。





子どもがクラシックコンサートに親しむきっかけに
 終演後は指揮者と楽員を囲み、ロビーで懇談会が行われました。子どもたちは、「どうやったらヴァイオリンがうまくなりますか」、「コントラバスはどうして大きいのですか」など、熱心に質問していました。また、コンサートの曲目を収録したCDのサイン会にも長蛇の列ができていました。


 休憩と終演時に、来場された親子にインタビューを行いました。クラシックコンサートには初めて足を運ぶという親子も多く、「子どもが楽器を始めたので生のクラシック音楽コンサートを聞かせてみたいと思った」ことや、「有名な曲が多かった」ことが今回のコンサートに来場したきっかけになったようでした。また、子どもたちからは、「オーケストラの楽員のような演奏ができるようになりたい」という声や、「バレエがとてもよかった」という声が聞かれ、それぞれの子どもたちが様々な思いでコンサートを楽しんでいたことが窺えました。終演後も子どもたちは三ツ橋さんと写真を撮ったりロビーでバレエの真似をしたりしていて、このコンサートが夏休みの楽しい思い出の一つとなったようでした。




主催:公益財団法人 日本フィルハーモニー交響楽団
共催[7/31公演]:公益財団法人 相模原市民文化財団
協賛:日清製粉グループ
後援:文化庁、相模原市教育委員会[7/31公演]



Y-Classic こども青少年クラシック音楽普及プロジェクト:主催者インタビュー《夏休み みなとみらい わくわく遊音地》


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 ◉主催者インタビュー                              
「夏休みみなとみらいわくわく遊音地」
    2015年8月13日(木)〜8月17日(月)公演

  お話いただいた方:
  公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団 事業企画グループ チームリーダー・コーディネーター 菊地健一様
                                                                         インタビュー日:2015年8月14日(金)


――「遊音地」は数年前から行われている企画のようですが、始まった経緯を教えてください。
そもそも2011年に「遊音地」が始まる前までは、オルガンのみに特化した、「夏休みオルガンわくわく大作戦」という企画をやっていました。しかし、当ホールにとってオルガン以外の事業も重要なのではないか、という話になったのです。そんな時に、子ども向けワークショップやレクチャー付き演奏会など、子どもから大人まで、多くの方へのクラシック音楽普及活動をされている、NPO法人の「ハマのJACK」さんを知りました。そのコンセプトや活動内容に共感し、当ホールと協働で企画を実施することになったのです。それにより楽器を子どもたちの手で作って演奏する「工作室」や、室内楽コンサートなど、幅広いラインナップの音楽体験を提供できるようになりました。昨年までは1週間ほどの期間をかけて行っていたのですが、今の子どもたちのライフスタイルを考慮して、今年から中心となるイベントは3日間の開催となりました。


――参加した親御さんはどういった目的でいらしているとお考えですか。 
情操教育と、あとは夏休みの自由研究ですね。それと「横浜」という街自体のイベント性も非常に高いので、ほかの催しと一緒に参加しようとやってくる方もいらっしゃいます。いずれにせよ、良い音楽体験というのは、たとえすぐに何か目に見える効果として表れなくても、大人になってからふとした瞬間に思い出すこともあると思います。ですので、とにかく聴いてみる機会をつくることが大事だと思います。


――「遊音地」の宣伝はどのように行ったのですか。
市内の全小学校には教育委員会を通じてチラシの配布をお願いしました。それと当ホールがある周辺の区のみですが、市内の幼稚園にも配りましたね。全部で大体20万部という膨大な数になります。


――そのうち実際の来場者数はどのくらいなのでしょうか。
今年から実質3日の開催になったので詳しいことはまだよく分からないのですが、大体6000人から7000人くらいでしょうか。オルガンコンサートだけで1700人ほどいらしています。


――本当に沢山のお客様がいらっしゃっているのですね。ではそのオルガンコンサートについて、詳しくお話を聞かせてください。
今年は「バッハに魅せられた人々」をテーマにした「オルガン1ドルコンサート」の一環で、この「遊音地」にも組み込みました。昨年までの「遊音地」では、小学生500円、中学生以上1000円で「パイプオルガンと金管アンサンブルコンサート」を開催していました。ですがそれだとオルガン自体の魅力が薄れてしまうのではないか、ということで今年からオルガンのみのコンサートにしました。「オルガン1ドルコンサート」自体はお昼の公演を年8回と、夜の公演を年3回、計11回行っていますが、「子ども向け」として開催したのは今回が初です。オルガンは奏者が客席に背を向けて演奏する楽器なので、どのように演奏しているかわかりにくいところがあります。ですので、今回は大きなスクリーンに演奏者の手元と足元を写すという工夫をしました。


――つぎに、「工作室」についてお話を伺いたいと思います。主催者さんにとってこのイベントは準備も当日も相当大変だと思いますが。
当日ももちろん大変なのですが、材料の事前準備が特に大変です。材料の調達は6月ごろからはじめ、美術系の財団に協力を仰ぎながらやっています。


――参加したい子どもが多く、応募倍率も高いと伺ったのですが。
毎年倍率は8倍から10倍で、大変でも続けている理由のひとつがこの人気です。夏休みの自由研究を目的として来る方も多くいらっしゃいます。ただこれにはまだまだ改良の余地があります。例えば学年ごとに作る楽器が違うので、ヴァイオリンを作りたいと思ったら5、6年生の2年間のうちに、この高倍率のなか抽選を当てなくてはならない。かなり過酷な状況ですよね。もっと万人に参加してもらうように改良してもいいと思います。


――では最後に「わくわく遊音地」の今後の展望を教えてください。
ここ数年ラインナップが固まってきているので、何か新しいことをやりたいとは思っているのですが、まだ具体的には決まっていません。ただ先ほどの工作室の話をすると、必ずしも高学年が難しい楽器を作らなくてもいいと思います。たとえ低学年の子どもたちと同じ楽器を作ったとしても、高学年の子どもたちはそれを使ってより高度な演奏をすることにしてもいいのかもしれません。ようするに「楽器を作ること」と「楽器を演奏すること」それぞれにどのくらい重点を置くべきかが難しいところだと思います。そういったところは、これから考えていきたいです。なお、横浜みなとみらいホールでは、「遊音地」の他、ソリストオーディション「金の卵を探しています」の実施など、未来の音楽家を応援する企画も行っています。



――本日は貴重なお話を頂きありがとうございました。


Y-Classic こども青少年クラシック音楽普及プロジェクト:公演レポート《夏休み みなとみらい わくわく遊音地》


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 公演レポート◉                                 
「夏休み みなとみらい わくわく遊音地」
 2015年8月13日(木)〜8月17日(月)公演

~鑑賞から楽器製作&ステージ演奏まで、
聴く・見る・作る体感型プログラムが満載
                                          
「夏休み みなとみらい わくわく遊音地」とは
「遊園地」ならぬ「遊音地」として、夏休みに横浜みなとみらいホールで子どもたちに音楽を存分に楽しんでもらいたい――そんなコンセプトの基に企画された、0歳から参加可能な家族で音楽を楽しむためのイベントです。期間中は、国内トップクラスの演奏家による室内楽コンサートやオルガンコンサート、親子のためのオペラ教室に加え、市内のジュニアコーラスによる演奏、実際に楽器を作って演奏を行う「工作室」まであり、非常に盛りだくさんなプログラムになっています。

 今回は81317日の5日間の会期中のうち、2日目の814日に取材をさせていただきましたが、その中でも「オルガンコンサート」と「工作室」の様子をお伝えします。

2015年は8月13〜17日の開催。メインとなるのは14、15、16日の3日間


親子でオルガンの魅力を味わう「こどもオルガン・1ドルコンサート」
ホールオルガニストの三浦はつみ氏による、3歳から入場可能なオルガンコンサートです。親子で本格的なオルガン演奏が聴けるだけあって、すでに11時半の開場前から親子連れの長蛇の列が見られました。「オルガン1ドルコンサート」は、ホールの年間を通してのイベントで、今年の共通テーマは、「バッハに魅せられた人々」でした。今回のコンサートもこのテーマに沿い、モーツァルト、バッハ、ベートーヴェン、シューマンのオルガン作品が、随所に取り入れた分かりやすい解説と共に演奏されました。

 演奏されたオルガンには、「ルーシー」という愛称がついており、はるばるアメリカから船でやってきたということです。三浦さんは、このオルガンにはパイプが全部で4623本あると説明したり、パイプの中で最も低い音、高い音を実際に弾いて聴かせたり、音色の幅を広げる「アクセサリー」という機能の紹介をしました。そして最初の曲、モーツァルトの《アイネ・クライネ・ナハトムジーク》より〈アレグロ〉が軽快に始まりました。同時に、初の試みとして奏者の手元と足元の様子が、ステージ上に設置された大型スクリーンに映し出され、普段なかなか見ることができない奏者の手足の動きに、小さな子供たちも興味津々だったようです。

バッハの作品からは、有名な《メヌエット》で子どもの心をつかむと同時に、オルガンの魅力を存分に味わえる《トッカータとフーガ》ニ短調BWV565も演奏され、その重厚な響きに会場の誰しもが心を奪われている様子でした。圧巻だったのは最後のシューマン《バッハの名による6つのフーガ》より第1番。この作品についても、三浦さんは子どもたちに分かりやすく、バッハの名前の文字、「BACH」をドイツ音名に読み替えた「シ♭−シ」のテーマを基に作られていることを説明。最後を飾るのにふさわしい大作でしたが、子どもたちは非常に真剣な顔つきで耳を傾けている様子でした。単なる「子どもむけ」に終始しないプログラムにより、親子ともにオルガンの魅力を目で見て、耳で聴くことで存分に味わえる贅沢なコンサートでした。



身近な材料で楽器作り――
ハマのJACKのメンバーによる「おんがく工作室」
頑張って作った楽器を使って音を鳴らす喜びを、子どもたちに知ってもらいたい――そんな思いから生まれたのが、「おんがく工作室」です。12年生は「振る楽器」をテーマにマラカスや太鼓、34年生は「吹く楽器」としてクラリネット、56年生は「弾く楽器」のヴァイオリンをそれぞれ製作しました。太鼓はバケツを利用したり、マラカスの中にはビーズを入れたりと、身近な材料が上手く生かされていました。
パンフレットより、1年生から6年生までが作る楽器の紹介写真


作るものによって部屋が分かれており、それぞれの制限時間のなかで作業が進められていました。楽器作り、音の出し方を指導したのは、横浜を拠点に「クラシック音楽をできるだけ身近に感じてもらいたい」と活動するプロの音楽家集団である「ハマのJACK」のメンバーです。

子どもたちが苦戦していたのが「音を出す」作業のようです。とくに56年生が作ったヴァイオリンは、松脂の塗り方、調弦の仕方、そして構え方等、かなり本格的なことをハマのJACKの講師から習いながら試行錯誤していました。それだけに音を初めて出すことができたときの子どもの笑顔と、「音が出た!」という歓喜の声は印象的でした。1年生は小さいながらも針に糸を通すなど、非常に細かい作業をもくもくとこなし、作る大変さと同時に自分だけの楽器を作る楽しさを味わったようです。

最後に皆で大ホールのステージに集合し、ハマのJACKのメンバーと会場の手拍子と共に、「ラデツキー行進曲」を演奏しました。子どもたちだけではなく親御さんにとっても、苦労して作った楽器で演奏できた喜びはひとしおだったのではないでしょうか。演奏を「聴く」こととはまた違った音楽の楽しさを知ることができる、アイディアに溢れた企画でした。




会場の雰囲気
参加した親御さんからは、「このイベントを通して、子どもを本物の音楽に触れさせたかった」という声が複数聞かれ、親子で音楽の魅力を満喫しようと来られている方が多い印象を受けました。また「子どもの頃に行った中村紘子さんのコンサートが印象に残っており、そのような思い出を娘にも残してあげたい」など、親御さん自身が子どもの頃にコンサートに行った経験が今回のイベントに来るきっかけになったという声もありました。クラシック音楽を身近に感じている親御さんが多かったようです。単に演奏を聴くだけではなく、子どもたち自らが「参加」することで音楽をより身近に感じられるような工夫が随所にみられる遊び心満載の企画に、親子ともに自然と笑顔があふれる会場の雰囲気が印象的でした。




主催:横浜みなとみらいホール(公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団)
企画協力:特定非営利活動法人 ハマのJACK
支援:平成27年度 文化庁 劇場・音楽堂等活性化事業

 

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Y-Classic こども青少年クラシック音楽普及プロジェクト:公演レポート《ピティナ・夏休みピアノトークコンサート祭り》


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 公演レポート◉                                 
「ピティナ・夏休み ピアノトークコンサート祭り」
 2015年7月22日(水)公演

〜ピアノを中心とした12人のアーティストのトークと音楽による祭典!
音楽をテーマとした「自由研究」に活用できるイベント〜
                                          


●「ピティナ・ピアノステップ」から生まれた特別企画
722()、北とぴあ・つつじホールにて、「夏休みピアノトークコンサート祭り」開催されました。この催しは、 主催のピティナ(一般社団法人全日本ピアノ指導者協会)が全国展開している「ピティナ・ピアノステップ」と深い関連をもっています。「ピアノステップ」とは、参加者がステージ上で演奏し、派遣されたピティナ会員がアドバイザーとして演奏指導をする催しです。その中で、アドバイザー自身が演奏を披露する15分の「トークコンサート」が行われることがあります。今回取材した「夏休みトークコンサート祭り」は、ステップ内の「トークコンサート」を1日に集めて凝縮した特別企画です。4弾となる今回は、「ショパン」「ピアノで世界旅行」「いろいろな楽器の魅力」の3部構成、12組 のアーティストが出演する豪華な内容となりました。

訪れた親子には14ページからなるプログラム冊子が手渡されます。この冊子には、出演者や曲目の情報のほか、テーマにまつわる豆知識や書き込み式のページなどが掲載され、この一冊で夏休みの自由研究として使えるものとなっています。


配布されたプログラムは、カラーで情報も満載。書き込み式のページもある




ショパン!chopin!                             〜今年はショパン国際ピアノコンクール〜(第1部)
11時から開演の第1部はショパンがテーマ。宮谷理香さんは 「ショパンの音物語 」と題してお話されました。「ショパンはピアノで感情表現するのが得意でした」と、子犬のワルツ、ノクターン、黒鍵のエチュード、革命のエチュードの一部を実演し、ショパンが“ピアノの詩人と呼ばれる所以をお話してくださいました。「少し長い曲だけど、みなさんならきっと、ショパンのいろいろな思いを感じ取ることができると思います」と語り、ショパンの代表作、バラード 第1を披露しました。      



ピアノで世界旅行2
1330分からの第2部はスペイン、ドイツ、フランス、ハンガリーのピアノ曲が紹介されました。「ドイツの音楽」を担当されたのは有吉亮治さん。《子供の情景より見知らぬ国〉の演奏からスタート。「ドイツ音楽というと真面目で難しい印象がありますが、シューマンの音楽は特に素直なものが多いです。」そうおっしゃると、幻想小曲集Op.12よりなぜに〉〈気まぐれ〉〈飛翔を披露してくださいました。 先生曰く、この3曲は「シューマンらしさが溢れている」とのこと。





いろいろな楽器の魅力3
16時からの1時間は、「いろいろな楽器の魅力」というテーマで、声楽、鍵盤ハーモニカ、チェロの音楽が登場。バリトン歌手の新見準平さんは「私の体が楽器!〜歌の魅力」と題し、まずオ・ソーレ・ミーオを披露。オペラ歌手のマイクを使わぬ声量に、子どもたちは圧倒されているようでした。 ソプラノ、アルト、テノール、バスといった声楽のパートの紹介コーナーでは、CDを使いながら「バリトンは悪役」「バスは王様役」というように、声によってだいたいの配役が決まっていることが説明されました。「実際に発声練習をしてみましょう。みなさん、立ち上がって僕に続いてください」新見先生が呼びかけに応え、会場にいる全員で発声レッスンが始まりました。「アー!」大人も子供も元気良く声を出していました。 





出演者たちが寄せた「子ども向け」への想い
佐野隆哉先生
「子どもが対象ということで、簡潔に分かりやすい言葉で説明することを心がけました。フランス音楽の繊細さや音色の違いを感じてもらえればと思い、選曲しました」

新見準平先生
「みなさんに声を出して実践してもらうことで分かりやすくなればと思いました」

菅谷詩織先生
「鍵盤ハーモニカやリコーダーといった身近な楽器が持つ可能性を伝えようと臨みました」

仲田みずほ先生
「ピアノが好きで続けている子供たちが、ゆくゆくは良い聴衆になり、クラシック界を盛り上げる原動力になればと思っています。好きな音楽や良い音楽が分かる耳を持った子どもを増やしていくことが私の目標です」


●学校でもらったチラシがきっかけに
今回が初めてこのコンサートを知った親子から、ピティナが主催するコンサートの常連という親子まで様々。「学校で配布されたパンフレットで知った」方が多いようでした。中には子どもにせがまれて来ることを決めたという親御さんもいました。「あっという間だった」「先生のお話が大変分かりやすかった」という声が多く聞かれました。





主催:一般社団法人 全日本ピアノ指導者協会

Y-Classic こども青少年クラシック音楽普及プロジェクト:主催者インタビュー《ピティナ・夏休みピアノコンサート祭り》


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 ◉主催者インタビュー                              
「ピティナ・夏休みピアノコンサート祭り」
    2015年7月22日(水)公演
 お話いただいた方:全日本ピアノ指導者協会 有門真希様
                                                                         インタビュー日:2015年8月7日(金)


「日本中の学校とホールに良質な音楽を届けたい」


●「ピティナ・ピアノステップ」から生まれた「トークコンサート」●

−−「トークコンサート祭り」とは何ですか?
ピティナでは日本全体の音楽レベルを上げようと「ピティナ・ピアノステップ」を全国各地で開催することを目標としております。「ステップ」は、ピアノを愛する人が誰でもステージ上で演奏できるイベントで、ピティナ会員のピアノ指導者らがアドバイザーとして訪れます。「トークコンサート」は、ピティナ・ピアノステップ(2014年度 全国 524地区)の合間に15分で開かれるアドバイザーによる入場無料のコンサート(234地区で実施)です。ステップ・アドバイザーが参加者の評価をするだけでなく、自らステージで演奏することで参加者と同じ立場に立ち、なおかつプロならではの質の高い演奏を全国各地の皆様にお届けしています。参加者のご家族、お友達が日頃聴くことができないプロの生演奏を聴くよい機会になっています。


−−「トークコンサート祭り」のねらいを教えてください。
会場となった「北とぴあ」のある東京都北区の子供たちに聞いてもらうことは大きな目的の一つですが、「トークコンサート祭り」は、全国各地で行われている「トークコンサート」の展示会的な位置付けで行っています。ピアニストが他の出演者のトークコンサートも見学できますし、すべてを映像収録して公開していますので、出演者同士がお互い切磋琢磨することができるようになっています。


−−教育委員会からのサポートを受けていますが、具体的にはどのような支援なのでしょうか?
区によって得られるサポートは様々ですが、特にお付き合いの長い北区では、チラシを学校の配布物として配送してくださいます。「学校からの配布物」というのは、お手元にわたる親御さんからの大きな信頼を得られます。収入は入場料のみで、その他に金銭面のサポートはありませんが、教育委員会の後援は大きな強みです。


−−出演料をお聞きしてもよろしいでしょうか?
「トークコンサート祭り」の出演料はプロ奏者に対する料金としては低めです。しかし、それでも「アーティストでありつつも教育者としての立場を大事にしたい」「準備がとても勉強になる」「子どもたちにピアニストとしての自分の名前に親しんでもらいたい」と、有益であるとご判断くださる方々にお力添えいただいています。なお、「ピアノステップ」は全国各地でおこなっており、年間1800名分の交通費・宿泊費を支給しています。ピティナとしてはそこに惜しみなく経費を掛けていきたいと考えています。



子どもを飽きさせない長さ・パンフレット・構成●

−−子ども向けコンサートということで、工夫されたことはありますか?
会場にスライドを設置し、写真や絵を見せることで子供たちにイメージを膨らませやすいようにしようと心がけました。また、出演者一人の持ち時間が15分と短く、1部につき4人の出演者で60分構成となっているのは、子どもたちの集中力を切らせないようにという意図です。そして、各部の間に90分の間があけられているのは、「子どもにとって複数の部を連続して聴くのは大変。どれか1部を選んで聴いていただこう」という配慮です。


−−当日お客さんに配られたパンフレットは、書き込み式になっていましたね。ピアノの「鍵盤の数」や「重さ」、国による音楽の特徴などが書き込めるようになっていました。
はい。もともとこのコンサートは「夏休みの自由研究にしてもらおう」というコンセプトがありました。ただ聴くだけではなく、自分で書き込むことで印象に残りやすいのではと思い、こういった形にしました。このコンサートが音楽をテーマとした自由研究のきっかけになってもらえればうれしいですね。


−−第3部の「いろいろな楽器の魅力」というテーマは、ピアノのコンサートであるにもかかわらず他の楽器の演奏が聞けるというめずらしい企画でした。
そうですね。今後もこういう他楽器のアーティストの会員を増やし、ピアノ以外の音色について知ってもらったり、音楽におけるアンサンブルの大切さなども伝えていきたいです。こういった企画は今後も続けたいと考えています。


−−本日は貴重なお話をいただきありがとうございました。

2015年9月のご報告

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◆ 9月の活動報告 *抜粋
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8/31(月)-9/1(火) [協会受託事業]公共ホール音楽活性化事業
     平成28・29年度登録アーティスト研修会
     平成28・29年度の2年間、同事業登録アーティストとして全国で
     クラシック音楽公演を行う演奏家が、事業の仕組みや地域での
     普及活動等について学び、来年度からの活動に備えるための研修会
     を(一財)地域創造にて開催いたしました。
9/2(水)  制度改革小委員会
     (出席:徳永専務理事、萩野理事、丹羽理事・事務局長)     
     予てより課題の会員資格、会費のあり方等に関する制度改革に
     向けて協議を行いました。
9/3(木)-7(月) [協会受託事業]公共ホール音楽活性化アウトリーチフォーラム事業
     岐阜セッション アウトリーチ研修(於:サラマンカホール)
     (参加:事務局)
9/9(水)  四役会
     (出席:関田会長、入山副会長、下八川副会長、林副会長、
         福田副会長、徳永専務理事、丹羽理事・事務局長)
     10月1日の理事会提出議案の事前協議、他。
9/14(月) 第一回経営懇談会
     (出席:入山副会長、高木理事、大西会員、後藤会員、
         武田会員、 冨尾会員、武井会員、黒田会員、丹羽理事・事務局長)
     マイナンバー制度導入に向けて、会員各社の準備状況や、
     対応のあり方について、意見交換がなされました。
9/16(水) [協会受託事業]宝くじドリーム館(東京)ランチタイムコンサート
     出演:宮本 妥子/マリンバ・打楽器(MAP所属)、
        中川 賢一/ピアノ(プロ アルテ ムジケ所属)
9/17(木) [協会受託事業]宝くじドリーム館(大阪)トワイライトコンサート
     出演:渡邊 史/ソプラノ(二期会21所属)、他
9/18(金) 心の復興音楽基金 2015年度後期助成対象活動 採択結果通知
     
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◆ 10月の予定 *抜粋
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10/1(木) 平成27年度第2回定例理事会
10/2(金) 文化庁シンポジウム「アニメーターや実演家の育ち方」
10/13(火) 芸術家と子どもたちの出会う街ネットワーク会議
10/21(水) [協会受託事業]宝くじドリーム館(東京)ランチタイムコンサート
10/22(木) [協会受託事業]宝くじドリーム館(大阪)ランチタイムコンサート

平成27年度第2回定例理事会を開催しました

平成27年10月1日(木)香港園 大鵬の間にて、平成27年度第2回定例理事会が開催され、今年度事業の進捗報告等が行われました。

終了後に開催された理事懇談会(任意参加)にて